※『安全な棺』のネタバレ込雑記になります。シナリオ未読の方は読まないようにしてください。
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(1)シナリオの発端
基本ルールブックの「正気度の喪失の例」の中にある、「目を覚ましてみたら棺桶の中に閉じ込められている」という項目に着想を得て作成しました。おそらく「最小探索範囲クトゥルフ」なのではないでしょうか。これよりも狭い空間で完結するシナリオをご存知の方は教えてください。土下座します。
謎解きの要素として「トランプ」を選択したのは、『仮面ライダー剣』を見ながら作成したからです(ぇ
後期オープニングテーマの『心に剣 輝く勇気』という歌詞が、トランプのスートを表しているのだと知った時はちょっと感動しました。
(2)棺内について~スティーブ・アレキサンダーの記憶~
・優勝トロフィー:
シナリオの背景にある通り、スティーブがカードゲームを極めようと志したきっかけです。
元々トランプを用いた遊戯を好んでいたスティーブ少年ですが、大会を勝ち抜いたことで、より多くのゲーム・心理戦を体験したいという思いが強まったようです。少年向けの大会ということで、安っぽい造りをした画一的な見た目のトロフィーではありますが、彼にとっては生涯の宝物でした。
・ジャック・オ・ランタン(発光キノコ):
スティーブの父親は菌学者でした。父の見せてくれた珍しいキノコの中でも、ハロウィーンのお化けカボチャのようなこのキノコは特に印象的なものだったようです。子供の頃に見た印象的なものは、大人になっても忘れられないものです。私は『ウォレスとグルミット』に出てくる「チーズでできた月」が忘れられません。……え、なんか違う?
・5枚のユーロ硬貨:
スティーブがまだ15歳の時に、彼の母親は他界してしまいました。
母親の棺に冥銭を捧げたのは、他ならぬ彼自身でした。彼が自ら率先して、花や品物ではなくコインを捧げる役割を担ったのは、「自分も目標を達成するための旅に出る」という覚悟を、天国へと旅立つ母に伝えるためだったようです。
・ナイフ:
フィールドワークに出かけることも多かったスティーブの父親は、様々なナイフを持っていました。旅立つ息子に、お守り代わりにお気に入りのナイフを託したようです。
このナイフは、スティーブの最期の記憶になりました。刃物を用いた必死の抵抗も無意味だったようです。
(3)スティーブ・アレキサンダーについて
①名前の由来
『スティーブ』は、ワンド(クラブ)=棍棒の別の呼び方です。
『アレキサンダー』はクラブのキング、その絵札に描かれている人物です。かの有名なアレキサンダー大王ですね。ギリシア時代のマケドニア国王です。ライダーです。
②性格
自由奔放な人物ですが、賭け事が絡むことも多いカードゲームの世界に身を置いているため、抜け目のない性格をしていたようです。観察眼も鋭く、イカサマを見抜く能力はピカイチでした。盤外戦術を制するために、心理学的な分野にも造詣が深かったようです。
③彼を襲った『不慮の事故』
彼は日本の地で、『ギネス認定されているTCG』についても勉強している最中でした。同時に、学者であった父の影響か、各国の山や森林を巡ることも趣味の一つでした。
いつものように日本でも喉かな野山を歩いている際、彼はとある廃墟を見つけ出します。崩れた石造りの塔のようで、日本にこのような建築物があるとは珍しい……そう思った彼は、その中に踏み込んでしまいます。
そこで彼は不幸にも、名状しがたき『灰褐色の化け物』と遭遇し……必死の抵抗もむなしく、食らいつくされてしまいました。
彼もまた、神話事象の犠牲者であったのです。神話生物と関わり肉体を完全に失ってしまったことも、今回の魔術が成立する要因となったのかもしれません。
なお、この神話生物は公開中の他シナリオにも登場しています。正体が気になる方は、是非プレイしてみてください(ステマ)
最後に。サクッと遊べるシナリオですが、色々な要素を詰め込んでみました。長期卓・キャンペーンの合間にでも、息抜きで「頭の体操」をしてみてはいかがでしょうか?『ダブルキャスト制』も是非一度お試しください!
それでは、良きTRPGライフを!