※『埒外の世界』のネタバレ込雑記になります。シナリオ未読の方は、読まないことをオススメします。
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(1)シナリオの発端
「洋館を舞台にした、パニックホラーをやりたい!」と思い、衝動のままに書き上げました。
シナリオに登場する神話生物は、様々な紆余曲折を経て、今の形に落ち着きました。 途中、シャッガイからの昆虫とその下僕たちだったり、バイアティスだったりしました。
原ショゴスによる同族増殖計画というオチは、かなり後になってから思いついた設定です。そのため、ハンドアウトの要項が少々弱めなので、自由に再構築してやってください。
(2)各キャラについて
・木賀代(春原彰吾)…
「気が変わる」から。木賀シリーズの名前遊びの発端になりました。
シナリオの裏では、かなり悪どいことをしている彼ですが、本編では割りと影が薄いですね。ラスボスを違だと断定させないための措置ですが、もしも時間に余裕があれば、HO1と彼との交流シーンを用意してもよいと思います。その場合、終盤の展開が大きく変わる可能性もありますが、そこは何とか対応して頂きたい。
本名の春原彰吾は、「原ショゴス」の捩りですね、字は。「はらショゴス」ではなく「げんショゴス」が正しい読みですが、後述する違の本名との関係で、やむを得ずこの形になりました。
・木賀違(春原違)…
「気違い」となっていますが、実はこれは偶然です。先に、シナリオ裏タイトルと関連付けて、「○原違」という名前にしようと決め、それを現在の親の名字と組み合わせ結果、頭がおかしくなりました。
シナリオ本文通り、彼は度重なる実験のため、もう先は長くありません。下手をすると、シナリオ当日の夜明けを迎える前に、絶命しているかも知れません。シナリオ後日談として、彼が無人の廃墟で一人、誰に看取られることもなく、満足げな、そして哀しげな笑みを浮かべ、灰塵に帰すシーンを追加してもよいでしょう。
・木賀想…
「気が重い」から。幼少期のトラウマを抱えていたり、真っ先に怪物に襲われたりと、割りと不幸度が高めなキャラ。ただ、妹である廻からは慕われており、それと同じか、それ以上に廻のことを想っているようです。
料理の腕は一流ですが、実は一人でワインセラーに向かわせるために、後から生やした設定だったりします。マップにワインセラーが書き込まれていないのは、そういう理由です。これは怠惰ですね。
・木賀廻…
「気が回る」から。その名の通り、破天荒キャラと見せかけて、実は一番気が回る娘だったりします。そして、高い絵画技能。シナリオ本文でも、最後の方でチラッと触れていますが、彼女には「発現」する可能性があります。救いのないバッドエンドも、姉妹愛をさらに際立たせるハッピーエンドも作れると思いますので、気が向いたら作ってやってください。え、『埒外』に参加した探索者のSANが残っていないって?いやぁ、なんででしょうね(すっとぼけ)
・今井千奈…
「いまいちな」、そんな感じです。立ち絵に「いまいち萌えない娘」を選んでしまったのが運の尽きでした。『埒外』不遇三皇帝の一人です。一度も生還したところを見たことがありません。
木賀が「年の離れた子供達と、どのようにして接触するか」ということを考えた際に、老若男女問わずに共有できる話題として、非電源ゲームを設定する必要がありました。探索者だけがドハマリしている設定には違和感があったので、彼女にもドハマリしてもらったのですが、どうにも「定まらないテンション」のキャラになってしまったかもしれません。
何はともあれ、いつか生還してほしいものです。生還に成功した際には、報告お願いします。
・本条誠…
探索者の知らないところで絶命し、醜い姿に変じ、そして倒される…。不遇三皇帝の一人です。初期設計だと、部屋4に行ってもらえないことも多く、全くの犬死となることも多かったです。今は解消していますが。
彼はNPCでありながら、どことなく探索者じみた存在です。救出するルートはほぼ皆無ですが、シナリオの重要キャラとして、違との誤認、遺書などの演出で印象付けてあげてください。
なお、彼の名前は『仮面ライダーAGIT○』を見ている時に考えたので、おそらく、北条透と木野雅人の影響を受けています。なぜこの二人なのかというと…作中でやたら名前を呼ばれていたからです。誰が分かるのだ、この話…。
・違の母親…
木箱を開けてもらえないことが多く、存在自体知られずに終わることも多い、『埒外』不遇三皇帝、最後の一人です。
彼女の名前や出自、外見等の詳細を定めていませんが、これは『違だけが覚えている女性』というイメージを、盤外でも表現するためです。本編では触れていませんが、実は違の母親は、天涯孤独の身の上であり、まともな教育も受けられなかったため、所謂『水商売』で生計を立てている人物でした。そのため、誰かと深い関係を持つこともなく、彼女が消えても、誰も気に留めませんでした。彼女を連れ去った張本人である木賀代も、サンプルとして剥製にして保存こそしているものの、あくまで実験動物としか思っていないため、記憶は希薄になっています。彼女の死と、その愛情を覚えているのは、今や違ひとりだけになってしまったのです。いや、もしかしたら、探索者達がそのことに気がついてあげられるかもしれませんが…それは、プレイヤーの選択次第です。
(3)難易度について
「恐ろしさに慣れる」のルールに沿って、その神話生物の最大減少量まで削れたら楽しそう(邪悪)という考えから、普通に危険な神格を繰り返し出現させるという手法を取りました。どこからでも現れるため、いい感じに「パニック」を引き起こせたかな、と思います。 そもそも、NPCの基準から考えると、命中率60%はかなり殺意高めですね。クリティカル・スペシャルを採用している卓では、バグ=シャースにだけは適用しないという措置を取った方が無難だと思います。 今のところ永久発狂者は出ていませんが、おそらくSAN45以下は危険域だと思います。そのことには留意してください。
案の定、長くなってしまいました。神話事象の設定よりも、NPCを基準に組み立てたシナリオなので、色々といじれる部分も多いと思います。煩雑なシナリオではありますが、どうぞよろしくお願いします。
あと、実は今井さんがお気に入りです。誰か、生き残らせてやってください(シナリオ本文に『見せしめ』と書き込みながら)。
それでは、良きTRPGライフを!